10:7そこで、イエスはまた言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。わたしは羊の門である。
10:8わたしよりも前にきた人は、みな盗人であり、強盗である。羊は彼らに聞き従わなかった。
10:9わたしは門である。わたしをとおってはいる者は救われ、また出入りし、牧草にありつくであろう。
10:10盗人が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかならない。わたしがきたのは、羊に命を得させ、豊かに得させるためである。
10:11わたしはよい羊飼である。よい羊飼は、羊のために命を捨てる。
10:12羊飼ではなく、羊が自分のものでもない雇人は、おおかみが来るのを見ると、羊をすてて逃げ去る。そして、おおかみは羊を奪い、また追い散らす。
10:13彼は雇人であって、羊のことを心にかけていないからである。
10:14わたしはよい羊飼であって、わたしの羊を知り、わたしの羊はまた、わたしを知っている。
10:15それはちょうど、父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。そして、わたしは羊のために命を捨てるのである。
10:16わたしにはまた、この囲いにいない他の羊がある。わたしは彼らをも導かねばならない。彼らも、わたしの声に聞き従うであろう。そして、ついに一つの群れ、ひとりの羊飼となるであろう。
10:17父は、わたしが自分の命を捨てるから、わたしを愛して下さるのである。命を捨てるのは、それを再び得るためである。
10:18だれかが、わたしからそれを取り去るのではない。わたしが、自分からそれを捨てるのである。わたしには、それを捨てる力があり、またそれを受ける力もある。これはわたしの父から授かった定めである」。
10:19これらの言葉を語られたため、ユダヤ人の間にまたも分争が生じた。
10:20そのうちの多くの者が言った、「彼は悪霊に取りつかれて、気が狂っている。どうして、あなたがたはその言うことを聞くのか」。
10:21他の人々は言った、「それは悪霊に取りつかれた者の言葉ではない。悪霊は盲人の目をあけることができようか」。
10:22そのころ、エルサレムで宮きよめの祭が行われた。時は冬であった。10:23イエスは、宮の中にあるソロモンの廊を歩いておられた。